■ファシリテーター
PAA21ファシリテーター
久恒 博和 さん
1972年生まれ。高校時代に日本児童野外活動研究所に出会い、自然体験活動に深く興味を持つ。ホールアース自然学校を経て、2000年より『人と人、人と自然をつなぐ』をテーマに、フリーランスとして活動開始。02年よりアグサの活動に携わる。実施、担当したプログラムは1,000団体、20,000人を超える。
私達のプログラムに決まった答えはありません。答えは導き出すものです。
何を学ぶのかではなく、「学び方」を学びます。
私のライフワークにもなりますが、一言で言えば『非認知能力の醸成』です。
関係の質を高める
社内のコミュニケーションが取れないとか、社歴の長い人と新しい人の間にギャップがあるといったお話をよく聞きます。「コミュニケーション」を活性化すればいいと思いがちですが、実は個々の関係の質をどのように高めていくかが大切です。PAA21は座学での研修と違い、非日常の空間で実際に課題に挑戦し、失敗したりうまくいったり、時には頓挫したり、といった体験ができることが魅力です。また、そうした中から社員同士の「関係性=課題」が見えてくるのです。
信頼を得る行動とは
関係性というと報・連・相に代表されるビジネススキルをイメージしがちですが、本来は挨拶や感謝の言葉など、そもそも人が持っている「常識」のようなものをイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。一人の人として感謝を言えるとか、挨拶ができるとか、普段はあまり意識している人はいないと思いますが、人から信頼を得るには自分の言葉や行動の一つ一つが影響していると思います。こうした、根本的な行動ができる人を増やすことが、報・連・相ができたり、リーダーシップを発揮できる人を増やすことにつながります。それができるのがPAA21の研修です。
企業風土は人がつくる
チームづくりはその企業、団体が持っている風土の影響が大きいですね。というのも、今の風土はそこにいる人たちがつくりあげたものだからです。例えば、新しいことを始める時に、無理だと思ったら「無理」と言葉にしてもいい。ただ、必ずしも全員が無理だと思っているわけではなく、中には「できるかもしれない」と思っている人がいるのも確かです。その人が実は自分のチームを未来につなげるキーマンなのです。何かにチャレンジしようとする時に行動できる人は意外といます。ただ、それがチームや企業の中の場合に行動できるのか。ここで、風土が影響します。企業風土として、面倒なものには取り組まないとか、効率を優先してしまうとなると、少数派は前に進めなくなってしまいます。
できる方法を考える
PAA21の根幹にあるのは「心の骨組みをつくる」こと。そのために、一つは、自分の感じていることを素直に表に出すことです。もう一つは、核心の部分は本音で話す、本気で取り組む、ということをお伝えしています。物事をスタートする時に、いろいろ思慮を巡らせて考える気持ちも大事ですが、素直に受け止めて、できない理由でなく、どうやったらできるのかを考える、PAA21のフィールドはそういう場所です。また、ここ2、3年で企業の採用方法が変化していると感じています。私はこの先、採用の部分で、経営者や人事の担当者がどれだけその人の「心の骨組み」を見ることができるかが重要と思っていて、PAA21はそこをつまびらかにできるツールと考えています。